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接続法の勉強方法ですが独習者にとっては一択しかありません。『極める!スペイン語の接続法ドリル』菅原昭江著。この問題集が出版されたのは昨年の1月でした。
それ以前には『入門を終えたら接続法を使って話そう スペイン語』吉川恵美子著しか存在しませんでした。
ラジオスペイン語のテキストをまとめた後者はとっつきやすい本でしたが、いかんせん問題数が少なく接続法を完全にマスターするには不十分でした。
すでに絶版のためAmazonでは7000円という高値がついていますが『極める!…』(以下青本)が世に出た現在あえて求める必要はないでしょう。

さて青本ですが、著者はまえがきで、留学時代は接続法のニュアンスがなかなか理解できず、くる日もくる日も問題を与えられてひたすら解くことでやっと接続法のジャングルから抜け出すことができたと書いています。
その経験からか本書の問題量は半端ではありません。でも熱病にうなされたように設問をこなしていくうちにパッと世界が拓ける瞬間が訪れるのでその日を楽しみに頑張りましょう。(笑)

私は飽きっぽい性格で、それまで最後のページまでやり終えたテキストや問題集は1冊もありませんでした。中途半端に投げ出した積読が増えるばかりでした。
そこでこの本だけは最後までやり通すと誓いを立てました。選択肢が他にないのですからこれを投げ出してしまったら永遠に万年初級のままです。
そのためには「几帳面にやらない」ことにしました。紙やペンは一切使わない。
本書の解答は巻末ではなく各章末にあります。解答ページに栞を挟んでぶつぶつ言いながら1問ずつ答え合わせをしました。次問の解答が目に入ったりしますが細かいことは気にしません。
そんな方法で1ヶ月で1回目を終えましたが、当然まだ朦朧としています。
で、次はノートを克明にとって再度挑戦するのかと思いきや、根が楽をして実力をつけたいという性格なので2回目も寝転びながらぶつくさつぶやいては半ばカンニングのように答えを見るの繰り返しでした。
飽きてくると何度もまえがきを読み返しました。サラマンカ大学の修士を終え現在は慶大で教鞭をとっている著者でも学生時代は接続法がわからなかったという正直な告白には共感を覚えました。

そんな怠惰な学習方法でしたが2回目を終えるころにはさすがに接続法の輪郭がつかめたような気持ちになりました。
ということは、もうこれでスペイン語の文法はすべてやり終えたという達成感のようなものが湧いてきました。
それまで西検やDELEには全然興味がなかったのですが、現在の実力はどんなものか試してみるのもいいかなと、対象が「スペイン語文法をすべて終えた者」という4級を受験してみました。
結果は前にも書いたように楽勝でした。ハードな動詞活用がてんこもりの直説法は5級までで出題され尽くしているのか、範囲の狭い接続法に特化した出題傾向でした。
ちなみに4級も3級もいわゆる検定対策問題集は購入しませんでした。合格したいというよりも現在の実力を客観的に判定してほしいというのが目的でしたから。
電車でもトイレでもひたすら青本を持ち込んでぶつぶつ呟く、周りから見たらかなりイタイ奴だったに違いありません。
つづく(笑)