頼朝が作った鎌倉幕府の重臣たちはみな北条氏に殺され、
朝廷から正式に征夷大将軍に任命された1992年から、わずか25年ほどで源氏の将軍は絶滅し、
全国支配をするに至る前に終了しました。

清盛が全国を支配下に置き、国家的事業に取り組んだことに比べると、源氏が支配下に
おいたのは関東の狭い範囲のみでした。

鎌倉幕府は、源氏将軍の血が完全に絶えた後に、北条氏に乗っ取られた後、承久の乱を
経て全国支配の権限を得ていきます。

頼朝の子孫は全国支配など夢想することもないままに滅亡しました。
頼朝を慕い、共に東国支配の基盤を整えた有力御家人たちはほとんどが頼朝の死後間もなく殺されました。
母と叔父によって謀殺され滅亡した源氏将軍一族は、ただ悲劇の主人公にしかなり得ません。