今から見ると、皇室は日本史上存続するのが当たり前だったように見えるけど、
実際には、偶然が続いてここまで存続した、と見るのが正しいと思う。

特に、室町中期までは、皇室にもまだ
財政的基盤も政治的基盤も、それなりにあったわけだが、
戦国時代にそれが、ほぼなくなった。
その後江戸時代には、家康の貴種マニア的な性格もあり、
朝廷は箱庭的に生き残ったわけだが、あくまでも箱庭であって
財政的にも、政治的にも従来のものとは全く異なったものになっていた。

もし戦国時代があと数十年続いていたら、皇室が滅亡していてもおかしくなかった、
と自分は思うが。最後まで京都を離れなかったのが幸いした。
もし本当に生活できなくなって、地方に亡命したりしたら、きっと滅んでいたと思う。