家斉は、引退後も大御所として政治の実権を手放そうとせず、将軍家慶のもとで政治改革に燃える水野越前守と、
再び時代の歯車を戻そうとする西の丸派の中野碵翁は、老中林肥後守、大目付本多越中守を使い、義理の孫にあたる前田犬千代を13代将軍にしようと、将軍家慶の暗殺を謀るのであった。