明治3年1月から2月にかけて、島津久光と西郷隆盛に対し、上京して政府に協力することを促すため大久保が東京から帰藩するが、政府に不満をもつ久光と西郷を説得できず、両者の引き出しに失敗する。
同年12月、勅使・岩倉具視が大久保等とともに鹿児島に下向し、久光および西郷に上京を要請する。西郷は上京に同意するが、久光は病を理由にその猶予を願う。本章の叙述によると、西郷従道と山県有朋も随行している。