土器の斉一は、瀬戸内・畿内地域をルーツに持つ労働者層が、地域を超えて大規模に取引の対象となったことを意味する。
この新しい労働力の大規模供給と取引システム(奴隷制)の下、列島は古墳時代へと移行する。

その意味で古墳時代が瀬戸内・畿内から始まるというのは正しいのかもしれない。
また畿内の古墳が大型化するのも、労働力供給の「本場」であるなら当然かもしれない。

中央からすれば、地方の諸侯は納めるものさえ納めてくれれば(物資・奴隷)、彼らが住民をどう酷使しようと関知しない。
むしろ墳墓の築造を競わせておけば、地方の諸侯も満たされ、何より地方からの反乱の抑止になる。

九州に供給された奴隷は一部兵士となったが、多くは在地の生産に従事した。
九州はその分多くの人民を兵士に徴発することが可能となり、このことが半島南部進出への大きな足掛かりとなった。