3.庄内式土器
■ 庄内式土器の特徴

庄内式土器は、弥生時代と古墳時代の間の時期の土器である。
庄内式土器と、それ以前の弥生式土器の違いについて関川尚功氏は
「近畿・庄内式土器の動向」(『三世紀の九州と畿内』河出書房新社)の中で次のように述べる。

煮沸形態に関連して重要なことの一つに甕の器壁の薄さ、つまり、
煮沸したときの熱の通りの良さがあります。
弥生後期タイプの甕は大体4ミリから5ミリぐらいの厚さですが、庄内あるいは
それに続く布留式の甕になると、1.5ミリから2ミリぐらいの非常に薄い器壁になります。

庄内甕の特徴の一つに内面を削って薄くするという手法がある。
これはもともと畿内の弥生後期の甕にはみられなかったもので、
瀬戸内、日本海側の地域にそれ以前からみられるものである。