あと、鏡作坐天照御魂神社の御神宝が、崇神天皇が「八咫鏡」を宮中から出した時に
代わりに形代として宮中に置く「八咫鏡」を作ったときの試作品という伝承がある

そして、その鏡は現存していることになっていて、これも非公開の御神鏡なのだけれど、
方々に画像があって、外区を欠損した三角縁神獣鏡ということになっている

宮中の「八咫鏡」を作るときには、当然もともとの「八咫鏡」(伊勢の御神鏡)を
もとにして作っただろうから、神社の伝承を根拠にしてよいのなら、「八咫鏡」は
三角縁神獣鏡である可能性があることになる

一方で、その三角縁(は欠いているけれど)神獣鏡に、土が付着していることから、
古墳から出土したものが御神宝とされているという見方もある

まあ、三角縁神獣鏡説を強く主張する気はないけれど、この他にも
伊勢の御神鏡を作る前に、試作品として石凝姥命が作った鏡が、
日前神宮・國懸神宮の御神宝の日像鏡・日矛鏡(これらも秘蔵鏡)と
いう伝承もあるし、神社の社伝レベルでは「八咫鏡」の同形鏡とされる鏡が
畿内には複数ある

平原に「八咫鏡」があったという、伝承も社伝もない