>>428
この建武新政前後の戦いは天皇の命による政権奪取を目指す天下分け目の戦いであって、地方勢力同士の抗争ではない。
そこを忘れてはいけない。
農繁期の戦いを避けるというようなことは、この場合起こらない。
決着がつくまで戦いは継続される。
しかしそれでも、戦っているのは一族郎党を基本単位とする武士団であり、その武士団が支配する農民層までが参戦しているわけではない。
そして、その武士団が二極化して激しい合戦となっているもの。
兵農分離はこの時期には生じていない。
各地の武士団はまったく農村に立脚しており、その農事を差配する者たちであった。