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高地性集落を地域間紛争の現象を説明する具体的事象だとする考えはその後の新たなデータによって否定されており、高地性集落の存在をもって瀬戸内沿岸など西日本の政治的まとまりの根拠とする考えはなくなりつつある。
大和の纏向に広域連合の臨時政権が置かれた事情は、高地性集落の存在とは別の動機によるものと想定するのがよい。
倭國の歴史は、倭人伝が記す通り、紛争が頻発するまでにすでに70年〜80年を経るものであり、大和の纏向に広域連合政権が180年頃に成立する以前にはそのような政権が大和にはなかったのとは対照的である。
纏向の政権は、各地の勢力によって政治的に合意編成されたものであり、倭人伝の倭國とは異なるものである。