>>4で書いたように伊豆・関東に於ける伊勢宗瑞の事蹟は大規模自然災害との関連を抜きにしては考えられない。
飢饉恒常化はもう前提事項としても;
・明応四年 大地震/大津波
・明応七年 大地震/大津波
・明応九年 大地震(内陸性か)
・永正八年 富士山噴火
と、たった二十年未満のうちに非常識な頻度で天変地異が発生している(ちょっと1990年代から2010年代に似ている)。
この時期、伊勢、今川、堀越、古河、山内、扇谷、三浦、大森、武田等には各々相応の政略も展望もあったろうが
哺乳類ヒトのそんな矮小な営為など大自然の暴威に殆ど無効化されてしまったかもしれない。

領国とその周辺で現出した惨状に対する危機管理・現場対応を必死で重ねるうちに、
事態に無力無能を曝け出した旧統治体制を図らずも超克してしまった、
必ずしも意志することなく戦国大名として成立してしまった、
宗瑞の後半生は案外そんなドタバタだったのではないか。