「昭和の名将と愚将」半藤 一利+保坂 正康 190ページより
半藤 もうひとつだけ辻の酷い行状をつけ加えておくならば、終戦直前の、
敗走のビルマ戦線で他人にも強要した人肉食用です。
かつての上司で辻をよく知る元関東軍参謀片倉 衷が書いてます。
「辻は敵を凌駕する勇気を養うため、英兵の生肉を食用に供させた・・・・・・
この点について、真っ向から筆を取って辻を書いた者は、これまでにいない。
だが、いくら悪戦苦闘の戦陣中とはいえ、参謀勤務でありながら、
自分ばかりではなく、他人にまでそうさせたことは、人間として私には許せない」。
保坂 いや、だれも許せないことです。