>>83
近衛も石原莞爾も蒋介石も戦争したくなかったわけだが、
蒋介石軍に潜り込んでいた共産党のスパイが執拗に日本を攻撃してきたわけで。

それに戦争末期に天皇の特使として近衛がソ連に派遣される際に近衛は
「自分の身はどうなっても構わぬから、ただ皇室だけは安泰にしたい。
帰れないかもしれない。万一の場合はこれを飲む」と娘に青酸カリの入ったビンを見せている。
そんな常に死を覚悟して事に当たっていた近衛がそんなつまらんアリバイ作りなんかをする必然性がない。

日米戦争回避を訴え続けた近衛に対して「近衛はアカだから日米戦争に反対なんだ」なんて的外れな批判が当時あった。
今の感覚で言うとアカであるならば日米戦争を煽ったのが常識なのだが
この的外れな批判からでも近衛が戦争を煽るどころか回避しようとしていた史実がわかる。

近衛は共産主義の危険性を訴えていたからこそ
GHQの共産主義者ハーバート・ノーマンにつけ狙われてニューヨークタイムズにまで近衛批判を掲載させて誹謗中傷をしていた。

さらに、巣鴨へ出頭を命じられた時に近衛は友人にこう言っている。
「自分が罪に問われている主たる理由は、日支事変にあると思うが、
日支事変で責任の帰着点を追及してゆけば、政治家としての近衛の責任は軽くなり、結局、統帥権の問題になる。
したがって究極は陛下の責任ということになるので、自分は法廷に立って所信を述べるわけにはいかない。」
近衛は天皇を守る公卿として命を絶った。

近衛は亡くなる前日に書いた遺書にこのように書いている
「僕の真意は知る人ぞ知る」と


近衛を共産主義者だとし、上奏文をアリバイだとか自害を責任逃れだとかいう通俗的な批判は余りにも読みが短絡的過ぎる。