今の京都駅ビルが出来た当時、東京ー大阪を頻繁に新幹線移動していたが
上りでも下りでも、京都駅に着くたびに乗客から「ううーーーん」という
悲鳴に近いため息が盛大に漏れて、車内が騒然となったのをよく覚えている

それまでは京都駅に停車すると車窓から京都の独特の街並みや北山など、
京都らしい美しい風景が見えて「ああ京都だなあ」と旅情や風情が感じられたが、
無機質なガラス張りの巨大なビルの壁面しか見えなくなって、
京都風情のカケラもなくなり、乗客皆が「なんてもったいない事をするんだ」
「文化破壊だ」という、悲しみのため息が車内を充満した