溥儀にはそんな能力も気概も意思すらないよ。
彼が求めてたのは皇帝としての扱いと生活のみ。
国を建てようとか国民を守ろうとか、国家を運営しようとかというつもりは無かった。
日本で歓待されるとそれで満足しちゃって、日本を親邦とか言い出す始末。
(この「親」は「したしい」ではなく「おや」の意味)
そして日本が敗戦してその支配から解かれて真っ先にしたことが退位と満州国の廃止。
少しでも国をどうこうしようと言う意思があるなら、皇帝としてソ連なり中国の虜囚になることも厭わなかったはずだ。

もし溥儀がその気になったとしても、実際問題としても満州国の実権は政軍官経すべてにおいて日本に完全に掌握されてたから何も出来なかった。
少しでも自立的な動きをすれば満州国初代総理鄭孝胥のように排斥されて終わり。
溥儀自身も退位させられた可能性が高い。昭和天皇すら日本の軍部に逆らった場合の自身の強制退位の危険性を覚えていたくらいなのだから。