馬鹿な国民の誤った選択

@1996年総選挙
景気対策のおかげもあってバブル崩壊から90年代半ばには日本経済は立ち直りつつあった。
95年、96年の成長率は共に3%前後。あと少しで完全回復というところで当時の橋本政権が恐ろしい計画をする。
それは総額14兆円の特大緊縮政策。内容は消費増税5兆円、特別減税廃止3兆円、公共事業削減4兆円、社会保障費負担増2兆円。
アメリカが特使を送り込んで「こんな緊縮策をしたら、また不景気に戻ってしまうぞ」と忠告される。
1996年総選挙は、この緊縮計画が選挙の争点となったが、馬鹿な愚民は橋本政権を勝たせてしまった。
当時の二大政党の一角の新進党は反緊縮路線で、新進党が勝利してたら失われた20年なんてものは無かっただろう。

A小泉長期政権
橋本の最悪の失政でデフレに転落したのに、公共事業削減など総需要を破壊し、デフレを固定させたのがアホ小泉。
政権中盤からは世界的な好景気のおかげで輸出が急増したが、小泉による過度な緊縮政策で内需への波及が実現せず。
こんな経済音痴を5年に渡って支持したのが馬鹿な愚民。
さっさと小泉を下ろして、財政緩和路線に転じれば、輸出拡大を踏み台に容易にデフレ脱却はできていた。

B2009年総選挙
なりふり構わぬバラマキ気味なとこはあったが、リーマンショック時に積極果敢な財政政策をしていたのが麻生政権。
政策効果が出る頃には、先進国の中では勝ち組に属する回復軌道に乗っていた(当時の各国の四半期別GDPを見れば一目瞭然)。
しかし馬鹿な愚民はカップ麺の値段を知ってるかどうかのほうが重要だったらしく、2009総選挙で麻生政権を首にする。
後任の民主党政権は、麻生政権の景気対策三段ロケット完成どころか、2010年度当初予算を補正込みの前年比で一気に10兆円も削る。
この需要のジェットコースターによって、日本経済は2010年度後半から失速し、たちまち先進国最悪の負け組に転落。

C現在
官邸の力で再増税を2度延期した結果、曲がりなりにも雇用情勢は着実に回復し、完全雇用が目の前に来ている。
労働市場がタイト化した結果、正社員増加は当たり前の光景になり、非正規の賃金も伸び始めている。
このまま回復が続き、完全雇用になったら賃金上昇が各地に波及というとこで、馬鹿な愚民が安倍叩きを始めた。
FNNや日経の世論調査だと、「首相にふさわしい人」1位は石破だという。呆れる。
ガチガチの財政再建派の石破を評価する愚民が多いとは。
結局、この国の国民は各政治家がどんな経済哲学を持ってるか把握してないし、把握する努力もしないのだ。
11年ぶりの5四半期連続プラス成長など、日本経済にやっと光が見え始めてるが、ここで財政再建派が復権すると全てが台無しだ。
あと少しで完全回復というとこで、地獄に転落した@と同じ道を辿るリスクがある。


日本人に現在の民主主義システムは合ってないのかもしれない。
戦前屈指の宰相・原敬は民度が追いついてないことを理由に、普通選挙導入を拒み続けた。
事実、彼の死没後、普通選挙が導入され、案の定ポピュリズム路線となって亡国への道を辿った。
その時代から何も成長してないように思える。