自分に不利益が無ければ賛成程度の話なのだ

賛成でも自分は戦争に行きたくないし家族も行かせたくない
というのが人情である そして割りを食うのはビンボー人である

斎藤茂吉は開戦後愛国の和歌を多数詠んだが倅は病院が家業というのもあったが断固として医学部に進学させた
当然兵隊避けの対策である
当人もだが倅たちも医者ではなく文学で名を挙げたが最初から文学部のに行くと兵隊にとられる危険がある
戦中派のあたりの作家に妙に医者上がりが多いのはこの辺の事情もあると思われる

三島由紀夫の父は東大卒高等文官の超エリートだが三島が徴兵検査に合格しないようわざわざ田舎で受けさせた(田舎の青年に混じると三島が貧相に見えるのではという作戦であるが成功しなかった)親心だが高官のやることだろうか

日本にはノブレスオブリージュの文化はない 愛国などといっても所詮この程度なのである

学徒動員で強制的に徴兵される前に大学生で志願したものは微々たるものでありアメリカの大学生が真珠湾語にこぞって志願したのと比較にならない

当時の大学生はほぼ上流階級のが人間でありながらこのざまである

戦後特攻崩れで名を売った鶴田浩二は動員がかかるまで大学で安寧を貪っていた 同世代のパンピーはとうの昔に前線で戦っていたのに

本当に純粋に志願したのは少年戦車兵や予科練に志願した10代半ばの少年達くらいである