>>891
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A4%BE%E4%BC%9A%E5%A5%91%E7%B4%84
ホッブズは、自然状態では、諸個人は自然権を有していたが、自然法が十分に機能しなかったため、万人の万人に対する闘争状態が生じていたと仮定する。
その上で、この闘争状態を克服するためにやむを得ず、諸個人が自然的理性の発現をさせて、自然状態で有していた自然権を放棄して社会契約を締結し、
その契約に基づき発生した主権によって国家が成立したとみる。契約の当事者に王は含まれておらず、理論的には、王政、貴族政、民主政とも結びつき得る点で古典的社会契約論と異なる。
その特徴である人の本性としての社交性と中世封建的な服従契約を否定し、近代的な個人の概念を社会契約の基礎に置いた点で革命的な発想の転換であったといえる。
しかし、ホッブズは、主権は万能であるだけでなく、分割・譲渡不可能なものなので、社会契約によって王が一旦主権を有することになった以上、これを変更することはできないとして王政のみならず、国王主権をも正当化した。