>>204=>>217
君は>>178-179とは違って話が通じそうだからレスさせていただく。
量刑論を真面目に議論をするっていうのなら、やはり
>>178氏の挙げている
「制裁論」佐伯 仁志 (著)
http://www.amazon.co.jp/dp/4641042659/
は参考文献として必読書だと思う。理論刑法学の第一人者による本で
法曹関係者が量刑を考える際のロジックが理論的に纏められて
解説されているから、非常に良著だと思うよ。

また、大学の図書館でいろいろ調べてみたんだけど
>>202で挙げた本の著者、浜井浩一氏は
今年新たな本を出しているのを知った。
実証的刑事政策論――真に有効な犯罪対策へ
http://www.amazon.co.jp/dp/4000234870/
という本。ただこの本で残念なのは「実証的」と銘打っておきながら
統計学的分析つまり計量分析を行った箇所が無かった点。
勿論、その書には警察統計についての疑問点や
そもそも「統計学的分析で結果を出しても、その結果が世間には受け入れられない賛同されない」という
問題点が主張されていたので無理も無いとは思うのだけど。
(ただ、多変量解析や回帰分析といった統計学技法について言及しているので
著者は統計学的分析についての知識はある程度はあると思う。)
個人的な感想としては、世間や大衆に統計学的分析結果について賛同を求めるのは
政治家の役目であって、研究者の役目ではないと思う。
研究者としてはやはりしかるべき統計学的分析をして結果を出して論文を出すべきだとは思う。
その本でもいわれているけど、適切な統計データを入手するのは困難だとは思うけど。
特にこのスレのテーマの性犯罪に関してだと、世間や大衆にとっては
統計学的分析結果がどうであれ感情論先走りな狂気に包まれているので、
より難しいかも知れないし、暗数の問題からより適正な統計データの入手も
困難になるだろうけども。
その点かな?その本の難点としては。
刑罰の厳罰化への批判のロジックは非常によく、参考文献として優良だと思うよ。
時間があったら読んでみた方がいいと思う。