行動する自由があることと、それに対置して刑罰として社会力を行使する自由とは
自由が競合しており、このばあい後者の自由に社会力は加担する(当然だが)。
自由というのは個人にとって絶対性が保証されていることが自由主義の根幹で、
あとは自由同士の競合関係をどう処理していくかという指導原理が「自由主義」だろう。

未犯者を威嚇する点についていえば、社会力が残虐刑の公開という方法で、個人の
内心に干渉することが論点になる。内心ではいかに邪悪で非人道的な思想を持とうが
自由であり、社会は干渉しないと言うのが自由主義なので、これに抵触することに
なる(指導原理上での矛盾)。