修理できなかった話

発端は数日前、自宅リビングでどこからかピーという小さめの電子音が聞こえるようになった
発生源を調べようとしたが、不規則に数十分置き、鳴っている時間は約3秒、どうしても突き止められない
音の方角に注意しながら荷物を少しずつ移動して絞り込み、ようやくシチズンの電子血圧計CH-602Bだということがわかった

どうして勝手に鳴りだしたのかはわからない
電源を入れようとしたが反応しない。とりま電池ボックスを開けてみたら見事に液漏れしていた
電池ボックスの中の電解液を掃除して、端子も磨いて新しい電池を入れたが、やっぱり電源スイッチが反応しない。電池を出し入れすると電源は入るが液晶の表示がおかしい。7セグメントの数字がありえないパターンで、しかも濃度も不安定

徹底的に調べようと思ったが分解方法が分からない。見えているネジは電池ボックスの中に1本だけ。ラベルの下に隠れているかと思ってはがしてみたが何もない。力いっぱいこじ開けようとしたらネジの位置が判明。なんと「Q.C.PASS」の小さいシールの下だった
結局、ネジ1本と爪4箇所を外してバラバラになった

電池ボックス付近の基板が完全に腐食していて、たまたま近くにハンダ付けされていた表面実装の電源スイッチもボロボロに崩れていた
電子音の原因は、電源電圧の低下によってパワーオンリセットが不規則にかかっていたためのようだ
ほとんどのパーツがチップの面実装で型番もわからず、基板のシルクも読めなくなっていたので修理は不可能と判断して今回はおしまい

もともと無料で手に入れた粗品だったので、あんまり惜しくはなかったかな