「フランキー(デットーリの愛称)のような有能な騎手を配することは、極めて重要なことです。
彼は手綱を通してすごく自信を持っているし、世界レベルの彼にこれ以上求めることは何もありません。彼はほとんどのことに対してごく自然に熱意にあふれているし、エネイブルについては全ての点において情熱的です。
前走後、彼はこれ以上ない幸せに包まれています。克服するのが難しいヨークの2400メートル(前走のヨークシャーオークス)をエネイブルは、とてもうまくこなしたからです」

 他の欧州のライバルはやや手薄に見えるが、日本のサトノダイヤモンドはトライアルのフォワ賞で好ましくない負け方をしたにも関わらず、望みが薄いわけではないと感じている。

 「同馬についてはとてもいいと報告を受けている。今もまだ脅威的な存在であることに変わりはありません」

 少なくともグリムソープ卿は、日本馬の凱旋門賞の勝利はそう遠くないことではないだろうと予測している。

 「いずれ凱旋門賞で日本馬が優勝することは、疑う余地がないと思っています。彼らは高い質の種牡馬と繁殖牝馬を有しているし、現在、日本で生産されている馬の資質と能力は素晴らしい。今年の日本のオークスを勝ったソウルスターリングの父はフランケルですからね」

(取材 レーシングポスト社 カザル・ガハン、翻訳 芦谷有香)