直線入り口でエイシンデピュティ以外は横並びになった時にアサクサキングスが外へ
一旦張って出た。外のメイショウサムソンに接近するような動きである。そしてその後
に大きく内へヨレて、最内を廻って虎視眈々と待っていたインティライミの前に蓋をする
ように寄っていく。

アサクサキングスはこれだけでは収まらずに、再び外へとヨレてメイショウサムソンに
ぶつかった。これにはメイショウサムソンも後脚が流れるような姿勢になった。内で不
利を受けたインティライミと外でぶつけられたメイショウサムソンがそこから前を行くエ
イシンデピュティを追うが頭、クビ差届かない。2,3着馬に大きな不利があった競馬と
なってしまった。

検量室内は一種独特なイヤ〜な雰囲気に包まれていた。武豊Jが珍しくきつい言葉を
四位Jにかけている。「あれだけやっているのは故意にとしか思えない」「あの乗り方を
するなら勝てよ、他人を勝たすような事をするな」と厳しい言葉だ。佐々木晶師が「うち
の馬勝っていたよ。哲ちゃん、ステッキを落とされるほどだったんだから」と大きな声で
報道陣に声をかけているのが聞こえる。極めつけは武豊Jの「反則(された)負けや!」
といい「後味の悪い競馬だった」と宝塚記念を総括して言った・・・。