694続き
うざくてアニメ豚以下のゴミ野郎でオナヌー小説家が来ましたよ。お待たせ。
週末は本業の競馬があるので、実はたいへん忙しい。おまけに金曜は副業の取引先の忘年会をはしごして、深夜まで飲めない酒を飲んだので昨日は頭が痛かった。エリカ賞のブラヴァス複勝に諭吉10人突っ込んでプラスが出たので、浮いてる分で阪神JFにいきますよっと。

彼女のポケベルを鳴らす機会はずっと訪れなかった。
なぜなら、ほんとに思い出したように時々ではあるが夜遅くや日曜日の朝など彼女が俺の学生アパートへ電話を掛けてくれるようになったのだ。
俺は携帯もPHSも留守番電話すら持っていなかったので、外出していれば連絡はつかない。
詩仙堂から4、5日後くらいに最初に彼女が電話をくれて、深夜だったので俺は家にいた。
京都案内のお礼を言ってくれて、それで終わりかなと思ったら、担当していた患者さんがその日容態が急変し亡くなった話を始めた。
彼女が勤務する内科病棟は、様々な外科などと違いあまり重篤な入院患者はいないとかで昨日まで明るく笑っていた人があっけなく命を失うことは少ない。
小さな子供たちや奥さんが処置室の扉にすがって声を上げて泣く。長くやっていれば慣れるのかもしれないが、まだ見習いの半人前の看護師にとって脚の震えが止まらないと言って、彼女は涙声だった。
人生経験なんて薄っぺらなものしかない学生に、どんな慰めの言葉もなく、俺は低い声で相槌を打ちながら聞いた。
電話の最後に、彼女は鼻をすすって何度も謝りながら、「目加田くんなら話を聞いてくれると思って…」と付け加えた。
俺は「俺でよければいつでもなんでも聞きます」と安請け合いをした。