先日、国枝栄調教師主催の新年会があった。その席で思わぬエンターテイナーぶりを見せたのがオイシン・マーフィー騎手だ。
同騎手は「僕が何かやった方が良いなら…」と自らマイクを持ち、ステージ上に立つと、言った。

 「これからクニエダ先生のモノマネをします」
そして、実際にそれをやるとやんやの喝采を浴びたのだ。

 22日の朝、マーフィー騎手は美浦トレセンで5頭の馬の調教をつけた。そこで通常、英国の調教では週に何日、何頭にまたがっているのかを聞くと、次のように答えた。
「普段、僕はイギリスでは水曜と土曜、時々日曜も調教に乗っています。つまり週に2〜3日です。1日にまたがるのは2頭。僕のボスは1頭の調教に時間をかけるのでそれしか乗れないんです」

 “僕のボス”とは英国で所属しているアンドリュー・ボールディング調教師。昨年は管理するカメコにマーフィー騎手を乗せフューチュリティトロフィーS(G1)を勝利。ここ2年連続で120勝以上を挙げている名調教師だ。
ちなみに彼の父のイアン・ボールディング氏も元調教師。国枝調教師が若い時、英国で修業した際に所属したのがイアン・ボールディング厩舎だった。国枝調教師とマーフィー騎手にはこんな縁があったのだ。
話を現在のマーフィー騎手の弁に戻す。新年会の席で彼は言った。
「クニエダ厩舎の調教にまたがるのが大好きです。なぜなら素晴らしい馬がたくさんいるからです」
そして、国枝調教師に「この馬は勝てそうだ」と伝えると日本のボスは次のように答えると言った。

「ホントニ〜!!」
 
モノマネをしながらそう語るマーフィー騎手。今年3週目を終え、リーディングをひた走る彼にはそんなおちゃめな一面もある。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200124-00000044-spnannex-horse