日刊競馬
https://www.nikkankeiba.co.jp/chuo/meiba1/26/26.html
見た目の強さと本当の強さ より一部抜粋

 オペラオーが現役だった頃のある日、彼のファンである友人がこう言った。「オペラオーには大差勝ちとかレコード勝ちがないのが気に入らない。それがないと強く見えない」。

 実際オペラオーにはレコード勝ちがない。最大着差も5馬身だ。友人の気持ちは十分理解できるし、同じように思っているファンは多いだろう。しかし、私はこう返事をした。
「オペラオーが賞金王で現役最強馬でいるのは、大差勝ちやレコード勝ちがないからだよ。もし何度もそれをやっていたら、故障するかもよ。」

 大差勝ちやレコード勝ちは確かに名誉だ。しかしその次走とか、その後の肝心なGIレースなどを負けることが結構多い。本当は勝つこと自体がダメージのあることだ。たとえ小差でも続けて勝つのは大変だし、ましてや大差勝ちとなると簡単に続けられない。トップロードやドトウの陣営が、小差を詰めるためにどれだけ苦労したことか…。

 オペラオーの本当の強さとは何か。『テイエムオペラオーの強さの秘密』というレポートがJRAのホームページ(競走馬総合研究所の中)にある。データなどはそれを見て頂きたい。以前総研にお邪魔した時「データをとった中では、オペラオーが最高」という話が出た。データがとられた時は2001年5歳の夏で、宝塚記念(2着)の直前の追い切りだった。