G1初挑戦のテンハッピーローズが大波乱を演出した。先頭でゴールを駆け抜けると右手で力強くガッツポーズをつくった津村は待望のG1初制覇。勝利者インタビューでは涙を浮かべながら「無我夢中でした。必死に追っていました」と勝利をかみしめた。「人気はなかったけど、絶対にこの馬にもチャンスはあると思っていた。左回りの方がいいと思っていた。最高の形で4コーナーを回ることができました」と振り返った。

 自身は04年のデビューから21年目でのG1初勝利。「長くて、もう勝てないかもと思ったこともあったけど、絶対あきらめちゃいけないと、毎年G1に乗ることができるように小さなレースから頑張ってきました」と歓喜にひたった。支えとなったものを聞かれると「間違いなく家族です。妻と2人の息子がいつも応援してくれました」と即答。ただ、直後に「(妻と息子2人は)サッカーの試合を見に行っていると思うので…」と、父の会心のレースをリアルタイムで観戦できていないことを明かし、涙のインタビューの最中に笑いも織りまぜた。