(法則発動で高炉が止まるな)

神戸製鋼所は10日、アルミニウム圧延大手の米ノベリスと提携し、韓国でアルミ板の母材を生産すると発表した。

神鋼はノベリスの韓国法人が分社化する工場に3億1500万ドル(約350億円)を出資。
同工場で生産する母材の半分(最大年約15万トン)を引き取り、中国の天津工場や日本の真岡製造所(栃木県真岡市)に供給する。

韓国でのアルミ板の母材生産はノベリスが同国ウルサン市の工場を分社化し、9月に新会社「ウルサンアルミニウム」を設立する。
新会社に神鋼が出資。ウルサン工場の母材生産能力は年約30万トンで、神鋼の引き取り量は最大同15万トンとなる。

10日会見した金子明副社長は「真岡でも母材生産能力を段階的に強化し、将来はウルサンからの引き取り分を含めて年50万トン規模に高めたい」と語った。
また、神鋼は真岡製造所にも約200億円を投じてアルミパネル材の専用ラインを新設する。2020年1月の稼働を目指し、17年度中に着工する。

生産能力は年10万トン。
アルミパネル材の専用ラインは16年1月に稼働した天津工場に次いで2ライン目になり、天津との合計の生産能力は同20万トンに拡大する。

現在、神鋼は母材を真岡製造所のみで生産し、生産能力は年約32万トン。
ただ、飲料缶や車向けの国内需要が堅調な上に天津工場が稼働し、母材の確保が課題だった。


http://www.nikkan.co.jp/articles/view/00427631?twinews=20170511