>>953

−−日本でも合意後の反発が多かったが。

「合意後、両国政府の対応は正反対だった。日本国内でも『国家責任』を認めた部分に
非難が多かったが、安倍政権は合意の前向きな部分を集中的に浮き彫りにして
世論をもみ消した。一方、韓国では歴史的な成果の部分は浮き彫りにせず、
否定的な部分ばかりに焦点を合わせた。韓国政府は責任追及に対する負担感のためか、
大統領や外交長官が前に出て被害者や支援団体関係者に会って成果を説明しなかった。
そのようにしていれば今のような世論が形成されたのだろうか。『不可逆的』の
趣旨がある瞬間に変わった点だけを見ても韓国側の対応はあまりにも未熟だった」

−−交渉に参加した両国関係者の運命も克明に分かれた。

「日本では当時交渉に参加した担当者が順調に昇進した。政府の決定に欠陥がないという
点を見せるためだった。一方、韓国側の関係者は私が見ても哀れなほど冷遇された。
日韓関係を考えてあえて難しい作業に取り組んだ和解・癒やし財団の理事陣に対する
批判もそうだ。このような形なら、今後、韓国の政治家や外交官のうち
日本との歴史問題を解決するための交渉テーブルに出ようとする人がいるだろうか。
責任のある席をみんなが避ければ、結局、韓国の被害者の方々だけが取り残される
だろう。両国に、特に若い世代に非常に不幸なことだ」