また騙された

世界教会協議会の総幹事ら6人が北朝鮮訪問、「板門店宣言」を歓迎
2018年5月8日12時49分

世界教会協議会(WCC)と世界改革派教会共同体(WCRC)の代表団は
3日から7日まで、北朝鮮の朝鮮キリスト教連盟(KCF)からの招待を受け、
首都・平壌を訪問した。KCFの代表者と面会したほか、北朝鮮の憲法上の
国家元首である金永南(キム・ヨンナム)最高人民会議常任委員長らと会談。
最終日には、先月27日に韓国・北朝鮮の両首脳によって出された「板門店宣言」を、
朝鮮半島の和平実現のための大きな前進だとして歓迎する声明(英語)を発表した。

訪問団は、WCCのオラフ・フィクセ・トヴェイト総幹事(ノルウェー教会牧師)や、
WCRCのクリス・ファーガソン総幹事(カナダ合同教会牧師)ら6人で構成された。
両総幹事は、訪朝前にはソウルで韓国の趙明均(チョ・ミョンギュン)統一相とも会談。
北朝鮮では金委員長のほか、最高人民会議の代議員である祖国統一研究院の
李種革(リ・ジョンヒョク)院長ら、政府の要人と会談した。
趙統一相と金委員長は共に、朝鮮半島の平和統一に向けた取り組みにおいて、
教会指導者や信仰共同体が果たす役割の重要性を認め、強調したという。

WCCは1984年、日本のYMCA東山荘(静岡県御殿場市)で
「東北アジアの正義と平和会議」を開催。朝鮮半島の平和統一が両国間だけでなく、
世界の教会の課題であることを確認した(東山荘プロセス)。世界のエキュメニカル
運動はそれ以来、30年以上にわたって朝鮮半島の問題に取り組んできた。
中でもKCF、韓国キリスト教協会協議会(NCCK)、またWCC、WCRC加盟の
韓国諸教会の間で育まれてきた交流は、その中心的な役割を果たしてきた。

代表団は声明で「われわれは今日、KCFとNCCKと共に、
『板門店宣言』で表明された事項を歓迎できることを神に感謝する」とコメント。
「同宣言は、朝鮮半島の平和のためにエキュメニカル運動が長らく期待し、
熱望してきたことが含まれており、特に軍事的緊張の緩和に向けた共同の努力、
南北間の交流・協力の促進、1953年の休戦協定の平和協定への転換を含むもので、
『朝鮮半島にもはや戦争がない』という厳粛な宣言であった」と評価した。