>>607

 在韓米軍の陸軍第8軍で作戦担当責任者を務めるスコット・テーラー大佐は、
北朝鮮による挑発サイクルは過去数年繰り返し、
敵対的な態度に戻る可能性は大いにあるとしてこう話す。

 「引き続き態勢を整えておくことが強調される。
われわれは周到さの中に外交が実現する余地を残す」

 テーラー氏、および同氏の第8軍にとっての優先課題は、
世界でも有数の常備軍を維持している北朝鮮との軍事衝突に備えることだ。

 テーラー氏は「過去40年にやってきたことと何ら変わりはない」と話す。
第8軍には、朝鮮半島に展開する米軍2万8500人のうち、約2万人近くが所属する。

 また在韓米軍撤退に関する質問については退け、
自身の韓国における在任期間である2019年7月まで駐留するとの見方を示した。

 合同軍事演習に合わせて毎年設置される大型テントの一帯では、
北朝鮮による化学兵器攻撃など、戦闘時に第8軍が対応する主な任務を再現した
状況下で、米軍将校が昼夜を問わず勤務に当たっている。

 朝鮮半島内に展開する米軍拠点の中でもかなり北に位置する
ロドリゲス実弾射撃複合施設では、戦車大隊が地雷の除去や、
敵に気付かれないよう戦車をカムフラージュする訓練を行っていた。
戦時下の状況を再現するため、何日かは装甲車両内で寝ているという。

 米本土の第3歩兵師団から、第8軍主力部隊である第2歩兵師団に派遣された
戦車大隊は、そこで9カ月を過ごす。そして戦時下の作戦で米韓両軍の連携を高める
取り組みの一環として、韓国兵とともに訓練に励む。

5月2日、ロドリゲス実弾射撃複合施設内で地雷除去用の鋤を装備したエイブラムス戦車がぬかるみを進む
https://si.wsj.net/public/resources/images/B3-AJ214_USDRIL_M_20180510050745.jpg