・その1。ソクラテスが語ってプラトンが伝えた「無知の知」は「無知ということを知っている」のではなくて「無知であることを自覚している」って事。
 これを無視するとプラトンが「ソフィスト」(知者)と「フィロソフィア」(知愛者)の違いを明確に意識して語った「無知であることを知るという態度はその者が知を愛さないようになってしまうからダメだ」っていう所を無視してまう。
 無知の知を語って無知の知で指摘されている欠点を再現してもうてるねんな。前になんか芸人が討論番組に出て「無知の知」とか言ってたとか聞いたんやが、もしそれが本当なら彼はひどく無教養で知に対して乱暴で、知を愛さない人間や。
・その2。マルクスが「宗教は阿片だ」と言ったのに続いて「悩める民衆のため息である」って所を無視しとるとこ。
 下手なマルクス主義者はそこんとこを知らんからマルクスの本位である「そんな歪んだ社会を是正する為にもワイがいい経済システムを考えたで!」っていうのを無視して、
 「宗教?クソっしょ」っていう考えになってまう。これはマルクス主義者以外の無神論者にも言える事やな。
・その3。ニーチェがナチズム的・反ユダヤ的であるのではなく、それはニーチェの妹であるエリザーベトが「力への意思」を勝手に出版したりヒトラーにすり寄った事が原因な事。
 ニーチェはエリザーベトについて「お前みたいな病気的な反ユダヤ主義者に俺の思想が使われるとかマジげきおこなんですけど」ってキレてるくらいや。
まぁほかにもあるけど、全部共通しとるのは「一部だけ切り取って解釈しとるからこういう間違いが起こる」って事や。

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