>>588
「ネット右翼」の政策的関心は、主に「安全保障問題」「中韓など周辺国と日本の問題」「歴史認識問題」「既存の大手マスメディア問題(批判的な意味で)」「憲法問題」
など多岐にわたるが、どれも生活や社会的なものとは遠く、国家的、あるいは多国間を相手にしたマクロ的な問題にフォーカスしている。

年金、子育て、医療福祉、教育、貧困問題など、生活や地域に密着したような話題は、「ネット右翼」はあまり関心を示す傾向がない。
私はこのような、極端に国家的話題に集中してアンテナを向ける「ネット右翼」の関心話題郡を、かつて日米開戦の前夜に近衛文麿内閣が唱えた「高度国防国家」の語彙になぞらえて「高度国家論」と名づけている。

生活や地域という皮膚感覚から遊離し、「高度国家論」に注目する「ネット右翼」は、当然のこと、これまた安全保障に関する様々な政策を矢継ぎ早に実行する安倍内閣を支持するのは、自然の成り行きである。
「ネット右翼」はなまじの中産階級のため、貧困問題や生活保護問題に対しては総じて冷淡である。

「ネトウヨ」は社会的弱者ではない。だからこそ、根が深い。
https://news.yahoo.co.jp/byline/furuyatsunehira/20150807-00048268/