「拉致問題すべて解決 過去の清算を」北朝鮮が日本をけん制
2018年8月15日 15時20分

北朝鮮は、日本の植民地支配から解放された記念日に当たる15日、
日本との関係について「拉致問題はすでにすべて解決した」と主張したうえで、
「過去の清算を誠実に行うべきだ」として歴史問題を掲げ、
拉致問題の解決を求める日本をけん制しました。

北朝鮮では15日は祝日で、朝鮮労働党の機関紙「労働新聞」は1面で、
「キム・イルソン(金日成)主席が取り戻した祖国を輝かせていこう」などと、
抗日闘争の意義を強調しています。

また、日本との関係について論評を掲載し、
「ことしに入って朝鮮半島の問題をめぐる国際政治の流れは完全に変わり、
多くの国がわが国との関係を発展させるために活発に動いているが、
日本だけは排除されている。すでにすべて解決した拉致問題について騒ぎ立てている」
と主張しました。

そのうえで
「拉致とはわれわれが日本に対し訴えるべきもので、
日本は過去、朝鮮半島の人たちを強制的に連行して働かせ、
女性たちに性的な奴隷になることを強要した。拉致問題にしがみつくのではなく、
過去の清算を誠実に行うべきだ」と日本を批判しました。

北朝鮮としては、歴史問題を掲げることで、
拉致問題の解決を求める日本をけん制した形です。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180815/k10011577841000.html