>>870
熱い文章よな
ただその熱意が空回りしたというか源義時代の角川書店は岩波文化と大正教養主義の焼き直ししか作れなかった…
って大塚英志『日本がバカだから戦争に負けた―角川書店と教養の運命』に書いてあったな
創立当初の角川書店は岩波から編集者引き抜いたりしてたんよね

>>871
『終わらない「失われた20年」』の論旨はもうちょっと複雑やな
小林秀雄以来のアイロニズムの伝統が男性オタク文化の中にも息づいていて
虚構を虚構とわかった上で熱中する…っていう姿勢を大澤真幸の「アイロニカルな没入」って言葉を借りて説明しとるんよ
それに対して女性オタクはアイロニカルな没入度合いが低く社会規範からの評価を嫌って「社会との距離化」を選ぶ傾向にあるそうや
北田が『社会にとって趣味とは何か―文化社会学の方法規準』で練馬区の協力のもと区民2000人を対象に行った量的調査データの分析らしいで

正直この辺のオタク云々の話は北田が詰め込み過ぎているので読みにくいわね
前著にあたる『嗤う日本の「ナショナリズム」』と『社会にとって趣味とは何か』を読まないと何が何だかって感じ
『終わらない「失われた20年」』で面白かったのは上野千鶴子の反移民論や脱成長論を「内なるトランプ」として批判した文章やな