近刊
【日本高麗関係史】
近藤剛(著) 八木書店古書出版部 2019/11/1

@モンゴル襲来以前に注目し、日本と高麗の関係を解明したはじめての研究

  これまで個別に論じられてきた日本と高麗(918−1392)の関係について、とくに等
  閑視されてきたモンゴル襲来以前に注目したはじめての本格的な総合的研究。日本
  史・朝鮮史のいずれからも重要なテーマであるにもかかわらず、総体として取り組ん
  だ研究はほとんどなく、本書がその嚆矢となる。

A日本と高麗それぞれの自国史研究に貢献

  日本の対馬と高麗の南東部に注目し、境界領域における人・物・情報の移動を明ら
  かに。交流の背景にある高麗側の事情を究明することを重視し、韓国人研究者とは
  異なる方法・視角から行う。その成果は、両国の関係史のみならず、日本・高麗の自
  国史研究にも大きく貢献し、新知見を示す。

B高麗の研究と史料を活用した朝鮮古文書学へのアプローチ

  従来の研究が日本側からの立場で論じられていた現状を打破し、高麗側の視点も取
  り入れた双方向的な研究を行う。外交文書を中心とした文献史料のみならず、高麗
  国内の金石文等を対象とし、写本・原石にまであたり検証。今後の朝鮮古文書学の
  研究にも大きく寄与する。