ご本人にとって本業の文藝評論家としての著作は、今のところ小林秀雄の後の二十一章だけだ。ふとちゃんと見てみたが目次がすごい
ちゃんと読めば個別のつっこみもできるんだろうが、とりあえず終章にある小林秀雄と福田恆存、三島由紀夫の霊界鼎談というのは何なんだ

【目次】
戰後七十年目の國體論――日本の守るべき「ぎりぎり」について
《I》
國で歌つた「君が代」
日本の國家像、それ以前の話
江藤淳『忘れたことと忘れさせられたこと』――或いは思ひ出さねばならぬ一番大事なこと
安岡正篤の「戰後」――その洞察の核心
川端康成の戰中日記
江藤淳『漱石とその時代』――明治の憂鬱
勝海舟『氷川C話』――歴史を見通す眼
司馬遷『史記』列傳――古代、支那は文明であつた
《II》
石村利勝君の詩
ルソー『告白』――無私の艶_と「近代」
ドストエフスキー『死の家の記録』――強力な生命力の発露
人、人、人――或いはストーカー、若きウェルテル、ビル・ゲイツ
カラヤンとフルトヴェングラーの《第九》
音樂と政治――ダニエル・バレンボイム試論
ティーレマンのブルックナー《第八》
ボストン美術館展を見る
《III》
平野啓一郎『決壞』――戰後レジームの「決壞」としての、
川端康成『古都』――亀裂と抒情
日本語といふ鬼と偉さうな男たち――水村美苗『日本語が亡びるとき』熟讀
《終章》
天上の序曲「もう何も言はぬ」の後に――靈界鼎談 小林秀雄・sc恆存・三島由紀夫