在日、黒人、ムスリム…世界の差別問題に共通する 「根っこ」

在日コリアンや韓国の人たちを対象にヘイトスピーチを繰り返す人たちが
います。最近は以前ほど目立っていませんが、根強く続いているのが現状です。
かつては 「朝鮮人をガス室に送れ!」 や 「鶴橋大虐殺を実行します!」 など
過激な主張もありました。基本的には韓国がいかにひどい国かといったことを
アピールするのですが、彼らが拠り所にするのが 「テキサス親父」 と呼ばれる
アメリカ人男性やスペイン人のデモ参加者など、日本を褒め称え、韓国を
批判する海外、特に欧米から来た “味方” の人々です。

「日本人以外も我々の思想に共感しているし、韓国を批判しているんだぞ!」 と
ばかりに、自分たちの意見が正しいということの証明に使おうとしています。
エジプト出身のタレント、フィフィなんかも親日的な発言をするため、
“味方認定” していますが、欧米系の人がより重宝されているような感覚が
あります。

それは明治維新以来の欧米=白人コンプレックスそのものですよね。
その象徴が、日本在住の白人が書いた嫌韓本がベストセラーになったこと
でしょう。内容的にはこれまで言われ尽くされた話ですが、日本人はもちろん、
インド人や黒人が書いたってあんなに売れるわけはない。日本では 「保守」 や
「右派」 を自認する人ほど、自分の正しさを白人に認めてもらいたいという
皮肉な逆説があります。

NEWSポストセブン / 2018年11月9日
https://news.infoseek.co.jp/article/postseven_796744/