トランプ氏に来韓おねだり、韓米首脳電話会談の内容公開で波紋
記事入力 : 2019/05/24 11:05

韓国大統領府「国家機密漏えい」
野党「物ごい外交を責任転嫁」

 文在寅(ムン・ジェイン)大統領とドナルド・トランプ米大統領の電話会談内容を
野党議員が公開したことをめぐり、論争が巻き起こっている。大統領府は23日、
「米国大使館に勤めるK外交官を監察した結果、同氏が(野党)自由韓国党の
姜孝祥(カン・ヒョサン)議員と通話し、流出させたことが明らかになった」として、
これを「国家機密漏えい」と規定した。これに対して自由韓国党は「国民の知る権利の
ための政治活動を阻むものだ。『違法監察』で公務員の口を封じている」と反発した。

■「国家機密」なのに「内容については事実無根」だという大統領府

 姜孝祥議員は今月9日の記者会見で、「文大統領はトランプ大統領と(今月7日に)
電話会談した時、『少しでも韓国を訪問してほしい』と(5月下旬の訪日前の)訪韓を
説得した。(これに対して)トランプ大統領は『訪日後、米国に帰る途中で少し立ち寄る
形で十分だろう』と答えた」と主張した。この時、コ・ミンジョン大統領府報道官は
「(姜孝祥議員の主張は)全く事実ではない」とすぐに反論した。
ところが、大統領府は反論コメントを出した後、
すぐに外交部職員を「情報漏えい者」として疑い、保安調査に着手したとのことだ。

 大統領府は今回、外交部職員だけでなく米国大使館に勤務している軍・国家情報院
などの情報要員に対しても「携帯電話の監察」を行ったことが分かった。
問題となった文書は趙潤済(チョ・ユンジェ)駐米大使しか見られない
機密文書だったが、複数の大使館職員が回し見していたことも明らかになったという。
大統領府は情報漏えい者だと名指しされたK外交官に対して懲戒処分を取ると共に、
外交上の機密漏えい容疑で告発することを検討している。

 しかし、大統領府は姜孝祥議員が主張した内容については、今も「事実と違う」としか
言っていない。「機密が漏えいしたというならば、姜孝祥議員の記者会見の内容は
事実だという意味ではないのか」との質問に、大統領府関係者は「首脳間の電話会談
内容を公開すること自体が機密を口外しているということだ」と答えた。
すると、自由韓国党側は「韓米間の不協和音を認めることができないから、
矛盾したことを答えている」と批判した。朴槿恵(パク・クネ)政権時、
李碩洙(イ・ソクス)特別監察官(現:国家情報院企画調整室長)が記者と電話で話し、
禹柄宇(ウ・ビョンウ)民情首席秘書官に関する監察状況を漏えいさせたという報道が
出ると、当時野党だった共に民主党は「問題の本質は明らかに禹柄宇首席秘書官にある
のに、特別監察官を問題視する報道が出ている。盗人猛々しい」と批判した。

http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2019/05/24/2019052480081.html