>>217

 さらに、翌年の2014年11月のBBCとのインタビューでは
「元慰安婦などの問題が解決しない状態では、首脳会談はしない方がましだ。
首脳会談をしても得るものがない」と安倍総理との首脳会談に拒絶反応を示していた。
この年の12月に訪韓したバイデン米副大統領に対して慰安婦問題が解決されない限り
安倍総理と会談する意思がないことを伝えていた。

 朴大統領の頑なな立場は日本側にも直接伝えられていた。
ハイデン副大統領の訪韓2カ月前にソウルを訪れていた日韓議員連盟の額賀福志郎会長ら
に対して朴大統領は「(首脳会談には)慰安婦問題で日本が誠意を示し、
環境を整えることが重要である」と強調し、「前提条件を付けるべきではない」とする
安倍総理の無条件開催呼び掛けを拒否していた。朴大統領のこの姿勢は年が替わり、
日韓国交正常化50周年にあたる2015年になっても変わることはなかった。

 朴大統領は新年辞で日韓首脳会談の条件として
「何よりも日本の姿勢転換、変化が重要だ」と日本側による環境整備を求め、
2月13日に訪韓した自民党の二階俊博総務会長(当時)一行に
「元慰安婦の名誉回復を図る納得できる措置が早期に取られなければならない」と
再三に亘って日本側に注文を付けていた。

 「日本が善処しなければ、首脳会談には応じられない」との
朴槿恵大統領の対応にでは、当時の安倍総理の立場はどうだったのか?

 韓国の「前提条件付」について「課題があれば、首脳同士がまず会って話をすべき」
と、「無条件対話」を譲らなかった。
一貫して「日韓に問題が、懸案があるからこそ、首脳同士が向き合って話をする」
ことが重要との立場だった。