【時視各角】「コリアファースト」外交
中央日報日本語版 6/5(水) 9:50配信

ハンガリーのドナウ川は悲劇だ。
ヨハン・シュトラウス2世はこの川を見て『美しく青きドナウ川』という
名曲を作曲したとしても、私たちにとってはただ悲しみの川にすぎない。
事故から1週間が経とうというのに捜索にはこれといった大きな進展はない。
流速と水位が原因だというが、単にそれだけではないはずだ。
事故収拾に対処する姿勢が根本的に違う。
ハンガリーのダイバーは安全が確保されなければ水に入らない。
韓国のダイバーがセウォル号惨事の時に命をかけて海に飛び込んだのとは違う。
ハンガリーATVが「韓国人は非常に速いスピードで暮らしている。
韓国は惨事が発生した時、結果を導き出すために相当な努力を傾ける」と
分析したことが核心をついている。私は他の人々が何と言おうが、
韓国のこのような「機敏な対応」こそ最上の競争力だと思う。

ところがこれが外交ではまったく違う状況だ。青瓦台(チョンワデ、大統領府)の
顔色を見ながら「これは違う」と思ったら身じろぎもしない。そして放置する。
対日外交から見てみよう、昨年の強制徴用大法院判決以降、韓国政府は8カ月間、
日本の対話の呼びかけに一切応じなかった。何かそれなりのビジョンと所信でもあるから
だと思っていた。ところが今になって米国と世論の圧迫を受けて、あたふたと
20カ国・地域(G20)首脳会議(サミット)で韓日首脳会談をしようと駆け寄る。
会っても日本が「これからは仲良くしよう」と言うと思うだろうか。
時機というものがある。それでこそ交渉力も出る。日本は航空母艦と同じだ。
方向を定めるまでに時間はかかるが、一度方向を決めたら恐ろしいくらい突進する。