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中国の脅しに屈した韓国

 米韓の間の溝は深まるばかりだ。
米国や日本は経済制裁により北朝鮮に核を手放させようとしている。
というのに、韓国は露骨にそれを邪魔する。

 世界の朝鮮半島専門家の多くが、
文在寅大統領は金正恩(キム・ジョンウン)委員長の使い走りと見なすようになった。

 6月5日にも、文在寅政権は北朝鮮への支援用として800万ドルを国連に拠出することを
決めた。人道援助の名目だが、国際社会はそのカネで購った食糧が
軍に回るのではないかと懸念する(デイリー新潮「文在寅は金正恩の使い走り、
北朝鮮のミサイル発射で韓国が食糧支援という猿芝居」参照)

 北朝鮮との緊張が高まった2017年3月、米国は慶尚北道・星州(キョンサンプクト・
ソンジュ)にTHAAD(地上配備型ミサイル迎撃システム)を持ち込んだ。
韓国と在韓米軍を北朝鮮のミサイル攻撃から守るためだ。

 だが、韓国政府は2年以上たった今も、配備を正式に許可していない。
表向き環境影響評価に時間がかかると説明しているが、中国が怖いからだとは
誰もが知っている。配備の場所が韓国南東部で中国から離れているのも、
中国への忖度からとされる。

 中国は、韓国配備のTHAADの高性能レーダーが
米国に向けて発射した自身のICBM(大陸間弾道弾)の検知に利用されると懸念する。

 2017年10月には「これ以上のTHAAD配備には応じない」との一札を韓国から取り上げた
(拙著「米韓同盟消滅」(新潮新書)第2章第2節「どうせ属国だったのだ……」参照)。

 今年6月1日にシンガポールで開いた中韓国防相会談でも、中国はTHAADの話題を持ち
出し、韓国を圧迫した模様だ。韓国政府は隠していたが記者の追及で明らかとなった。