文大統領と「会う?」「会わない?」 安倍総理の意中は?
辺真一 ジャーナリスト・コリア・レポート編集長
6/14(金) 12:20

 今月28日から29日まで大阪で開催されるG20サミット会議まで
韓国政府が元徴用工問題で日本が望むような解決策を示さない限り、
安倍晋三総理は文在寅大統領との首脳会談をパスするとの見方が日本では支配的だ。

 それもそのはずで、政権与党・自民党内には反対の声が渦巻いている。
先月末に自民党本部で開かれた外交部会では「今は受けるべきではない」などと
反対意見が相次いだそうだ。

 実際に今月5日の外交部会では、1日にシンガポールで開かれたアジア安全保障会議
(シャングリラ対話)に出席した際、韓国の駆逐艦による自衛隊機への
火器管制レーダー照射問題を棚上げにして鄭景斗国防相との日韓会談に応じた
岩屋毅防衛相が「糾弾」されたばかりだった。「君子危うきに近寄らず」ではないが、
日本国民の70%以上が文政権の徴用工問題への対応に不満を持っている折、
この問題を脇に置いて、首脳会談に応じるのは参議院選挙を前に得策でないと思うのは
当然のことである。

 もう一つは、会合に出席した外務省幹部が多くの首脳が訪れるG20サミットでは
首脳会談に優先順位を付ける必要があるとして現状では日韓首脳会談の開催は難しいとの
認識を示したことにある。この外務省幹部の発言は先月23日、フランス・パリで
行われた日韓外相会談でG20までの解決策提示を要求した河野太郎外相の意向を
反映したものとみられる。