米国にとって北朝鮮は狂信的なカルト集団、“先制核攻撃”があり得るこれだけの根拠
2019年6月18日掲載

 米国の「先制核攻撃」の脅迫に北朝鮮がうろたえる。
米国の脅しは思い付きではないからだ。
米朝の隠れた「核のつばぜり合い」を韓国観察者の鈴置高史氏が対話形式で解き明かす。


手も足も出ない北朝鮮

――北朝鮮は米国の「核も辞さない」姿勢に反応しましたか?

鈴置: 「米国が北朝鮮を先制攻撃するなら核を使うか? その時、韓国は? 
読者の疑問に答える」を読んだ多くの人から、そう聞かれました。

 答は「イエス」です。5月29日、北朝鮮は米国の核戦力拡充を非難しました。
朝鮮中央通信の「朝鮮外務省米国研究所の政策研究室長 
力の使用は決して米国の独占物ではない」(5月29日、日本語版)です。

 この記事は「最近は(中略)核弾頭搭載が可能な海上発射巡航ミサイルを
朝鮮半島の周辺に配備しようとする動きまで見せている」と米国を批判しました。

 5月23日、「核弾頭搭載の巡航ミサイル」で威嚇した米国防総省の
ファンタ(Peter Fanta)副次官補の発言に対し、6日後に反発したわけです。
北朝鮮の狼狽ぶりが分かります。

 米国が先制核攻撃の体制を整えれば、北は手も足も出なくなる。
米国の第1撃により、発射前の核ミサイルを破壊されてしまうからです。
北は「核攻撃してきたら、核で反撃するぞ」と凄めなくなります。