「韓国政府は弱腰、開城工団と金剛山を独自再開せよ」…情勢膠着に怒る韓国のベテラン専門家
徐台教 ソウル在住ジャーナリスト。「コリアン・ポリティクス」編集長
6/21(金) 12:26

中国の習近平主席が訪朝している裏で、韓国政府の役割低下と無気力ぶりに対し、
韓国で最も有名な南北関係の専門家・丁世鉉元統一部長官が苦言を強く呈している。

●ベテランの一喝「事を起こせ」

歯に衣着せぬ発言で連日のようにメディアを賑わせているのは、40年以上にわたり
南北関係を政府内外から見つめ続けてきた丁世鉉(チョン・セヒョン、74)氏だ。

1977年の国土統一院(現:統一部)への入省を皮切りにキャリアを重ね、
2002年1月から2004年6月にかけては、金大中(キム・デジュン)・
盧武鉉(ノ・ムヒョン)両政権にまたがり統一部長官を務め、
北朝鮮との関係改善と非核化交渉の最前線を担った。

こうしたキャリアに裏打ちされた知見に加え、歯に衣着せない物言いで朝鮮半島情勢を
解説する同氏は、テレビやラジオ、シンポジウムなどで大いに人気を博している。

その丁世鉉元長官が一貫して主張しているのは、韓国政府の積極的な行動だ。
韓国の日刊紙『国民日報』によれば、丁氏は20日同紙に対し
「統一部の存在感がない。統一部は事を起こさなければならない」とし、
「私たちが独自に開城工団や金剛山観光を再開するべき。
米国が止める場合、国民が黙っていないだろう」と強く主張した。