ついに堪忍袋の緒が切れた安倍首相 韓国への先端素材に輸出規制 泥沼化する日韓関係
木村正人 在英国際ジャーナリスト
7/1(月) 14:54

「日韓間の信頼関係が著しく損なわれた」

[ロンドン発]経済産業省は7月4日からテレビやスマートフォンの
有機ELディスプレー部分に使われるフッ化ポリイミド、レジスト(感光材)、
フッ化水素の韓国向け輸出と製造技術の移転について個別に輸出許可申請を求め、
輸出審査を行うと1日発表しました。

先の20カ国・地域(G20)大阪サミットで日韓首脳会談は開かれず、
安倍晋三首相は出迎えの時、韓国の文在寅大統領と5秒間握手を交わしただけ。
北朝鮮の核・ミサイル問題を巡る米朝交渉が新たな動きを見せる中、
緊密な連携が求められる日韓関係は戦後最悪の状態に陥っています。

ドナルド・トランプ米大統領が、不公正な貿易であると米国が認定した場合、
その国に対して一方的に制裁措置をとることができる1
974年通商法301条(スーパー301条)を適用して中国に追加関税を発動したように、
安倍首相も外為法に基づく厳格な輸出管理を発動した形です。

経産省は「日韓間の信頼関係が著しく損なわれたと言わざるを得ない状況」と指摘。
韓国に関連する輸出管理を巡り不適切な事案が発生したとして輸出審査を行うとしています。
日経新聞によると「不適切な事案」の具体的な中身は明らかにされなかったそうです。

この問題については産経新聞が6月30日付の1面で「政府は、韓国への輸出管理の運用を
見直し、(略)フッ化ポリイミドや、半導体の製造過程で不可欠なレジストと
エッチングガス(高純度フッ化水素)の計3品目の輸出規制を7月4日から強化する」と
スクープしていました。