誤解だらけの「韓国に対する輸出規制発動」
細川昌彦 中部大学特任教授(元・経済産業省米州課長)
2019年7月3日

 なぜ、相手が韓国になると日本の報道は歪んでしまうのだろう。
もっと冷静に事実を報道して欲しいものだ。

 今回の「韓国に対する輸出規制」に関しては、
メディアは『半導体材料を“事実上の禁輸”』『対韓輸出規制を発動』などと、
勇ましく報道している。それと同時に、記事では、
『自由貿易を掲げてきた日本へ各国から批判が集まる懸念もある』
『各国に恣意的なルール変更ともとられかねない』といった指摘もしている。

 果たしてそうだろうか。

 私は以前、経済産業省で貿易管理の責任者だった。
その経験を踏まえれば、こうした誤解に基づく報道には首をかしげてしまう。
こう指摘すると、経産省の代弁、もしくは擁護ととられるかもしれないが、
それを恐れずに、正確な理解の一助になることを願ってあえてコメントしたい。