ビニールハウスに閉じ込められた現代版 「農村奴隷」
劣悪な農村移住労働者の人権

ソウル地域の最高気温が32.9度まで上がるなどの猛暑が続いた今月23日、京畿道抱川(ポチョン)のあるビニールハウス農場団地。
似たような規格のビニールハウスが途切れなく続く。
ビニールハウス内の温度は40度を超える。
ビニールハウス内では、ベトナム、カンボジアなど東南アジアから来た移住労働者が休まず働いている。
農場の周辺では、韓国人よりも外国人を多く目にした。

午後6時ごろ、働いていた移住労働者たちはトラクター、オートバイなどに乗って退勤した。
彼らが向かう場所はビニールハウスのすぐ隣りの掘っ立て小屋だ。
各農場の隅には移住労働者が寮として使う小屋がある。
程度の差はあるが、ほとんどがコンテナやバラックでつくられ、暑さを防ぐために施設の上には黒い遮蔽幕が設置されている。

細くて長く造られたバラックの中には光がほとんど入ってこなかった。
少しの間立っているだけでも、背中から汗が流れ落ちた。
バラックは3.3〜6.6平方メートルほどの広さに分かれ、各自の宿舎として使用していた。
ネパールから来た移住労働者のAさん (38) の宿舎はさらに劣悪だった。
掘っ立て小屋はすぐにでも崩れそうで、前に設置された簡易トイレは壊れていた。
小屋の中はごみ捨て場と変わらなかった。農薬箱が転がり、あらゆるごみや厚く溜まったほこりの間にAさんの洗濯物がぶら下がっていた。
居間と部屋の中にはカビが広がり、床と壁紙はしわが寄っていた。