>>481

IMF経由でコントロール

――しかし、韓国を助けないとウォン安がどんどん進みます。

鈴置:ウォンが下がり続ければ、デフォルトを起こします。
それを避けるため、韓国はIMF(国際通貨基金)に救済を求めざるを得なくなります。
韓国はIMFの指導下に入るわけです。
日本は米国と図って、IMFを通じウォン安を阻止すればよいのです。

 ちなみに1997年の通貨危機の際、韓国を救済したIMFは高金利政策を実施させました。
すると、ウォンは急速に価値を取り戻しました。
ウォン安・円高がもっとも進んだ時でさえ1円=14ウォン弱。それも瞬間風速でした。

 高金利のために、倒産する企業が多発しました。
通貨安を背景に輸出しようにも、モノを作る会社の数が減ってしまったのです。

 韓国をIMF救済に追い込めば「ウォン安の脅威」はむしろ減少するのです。
この辺の機微をなかなか政治家や財務官僚は理解できない。
マーケットというものを知らないのか、韓国から鼻薬を嗅がされているのか……。