韓国与党が過去の問題に照準、なぜ?…歴史的正当性を武器で権力強化
中央日報/中央日報日本語版 2020.06.02 11:56

与党発の歴史論争が政界に広がっている。真相調査要求、親日歴史論争、再審請求などが
全方向に拡大し、「国会が歴史論争の場になっている」という声まで出ている。

韓明淑(ハン・ミョンスク)元首相の不法政治資金事件には与党から支援射撃が続いていて、
大韓航空(KAL)858機爆破事件はソル・フン民主党最高委員が率先している。
白善ヨプ(ペク・ソンヨプ)将軍を死後に国立顕忠院に安置できるかという論争は、
親日派の墓地撤去という主張につながった。
「親日派軍人の罪状は戦功だけでは許されない」として金弘傑(キム・ホンゴル)
民主党議員が論争に火をつけ、元喜龍(ウォン・ヒリョン)済州道(チェジュド)知事は
「白将軍は韓国戦争(朝鮮戦争)の李舜臣(イ・スンシン)」と反論した。
朴三得(パク・サムドゥク)国家報勲処長が「白将軍は現行法上、顕忠院安置の対象」と
述べたが、与党では「親日派の墓を顕忠院から撤去すべき」(李寿珍民主党議員)
という声が出ている。

先月28日には民主党議員3人(禹元植議員、ソル・フン議員、李学永議員)が
「維新清算特別法」の制定を要求した。
維新憲法で発生した国家暴力の真相を究明する内容であり、
「維新憲法に違憲決定は下されたが、不法性が綿密に検討されるべき」という趣旨だ。

「真実・和解のための過去事整理基本法」(以下、過去事法)が先月20日に
国会本会議を通過し、日帝強占期以降から権威主義統治時代までの人権侵害事件に対する
再調査も進められる可能性がある。文在寅(ムン・ジェイン)大統領は
法案通過の翌日(先月21日)に再調査が必要な代表的な事件として
「兄弟福祉院、仙甘学園、韓国戦争民間人虐殺などに関連した事件」を挙げた。